日々、旨みが増す発酵野菜。
にんじん・キャベツの美味しいレシピ
発酵野菜には大きく2通りの作り方が。野菜に「塩を揉み込む方法」と、野菜を「塩水につけておく方法」です。
どちらも野菜以外に必要なのは塩のみ。ときどき混ぜたら、あとは置くだけ。
ここでは塩を揉み込んで作る発酵野菜のレシピをご紹介します。気をつけることは、塩や水分が野菜の断面にまんべんなく行き渡るようにすること。塩や水分がきちんと行き渡っていないと、腐敗の原因になってしまいます。
常備して日々の一品にも、お弁当にも。
にんじんの発酵野菜2種
アメリカではオーガニックのにんじんが10本以上もまとめて売られているのが普通。だから常備菜も、一度にたくさん作ります。
1週間もおくと発酵して、乳酸菌がどんどん増えます。でも作りたても美味しいので、発酵前になくなってしまうことも多々あるレシピです。にんじんをたくさん用意して作ってみてください。
美肌効果のあるクミンで仕上げる
エスニック風味の常備菜
クミンは、魅力的な香りに加えて、肌の老化を防ぐ抗酸化作用が確認されている、美容にもよいスパイス。レモンとハチミツで爽やかに、いくらでも食べられる常備菜。
材料
にんじん 200g
塩 3g
クミンシード(またはパウダー) 小さじ1
レモン(輪切り) 1個
はちみつ 小さじ2
作り方
1 にんじんを食べやすい大きさに切り、ジップロックなど食品保存袋に入れる。塩をまぶして全体にいきわたるようにもみ込む。半日おく(水分が出てくる)。
2 はちみつ、レモン、クミンシードを加えてさらにおく。発酵させない場合、3〜4時間おいた位から美味しくいただける。
3 冬や、夏の冷蔵庫内で、毎日全体を混ぜながら1週間ほどおくと発酵する(香りや味に酸味が出る)。
まるで本格中華の一品
添えるだけで食卓が豊かに
花椒(ホワジャオ)が洒落たアクセント。きゅうりやキャベツで作っても美味しい。
材料
にんじん 200g
塩 3g
酢 大さじ1
花椒(軽くつぶす) 小さじ1/2
きび砂糖 小さじ1
作り方
1 にんじんを食べやすい大きさに切り、ジップロックなど食品保存袋に入れる。塩をまぶして全体にいきわたるようにもみ込む。半日おく(水分が出てくる)。
2 酢、花椒、きび砂糖を加えてさらにおく。発酵させない場合、3〜4時間おいた位から美味しくいただける。
3 冬や、夏の冷蔵庫内で、毎日全体を混ぜながら1週間ほどおくと発酵する(香りや味に酸味が出る)。
キャベツの発酵野菜・ザワークラウト
キャベツの発酵野菜といえば、ザワークラウト。ヨーロッパの発酵野菜はザワークラウトに代表されるように、塩を揉み込む作り方が主流。本場では白ワインやスパイス・ハーブなども加えて、それぞれの家庭の好みに仕上げます。
このレシピは、紫キャベツでも、緑のキャベツでも大丈夫。ただ、キャベツの味がそのまま生きるので、オーガニックを使うのがなによりおすすめです。
作り方はシンプル。細かく切ったキャベツに塩をしっかり揉み込んでおくだけ。1~2週間かけて、ゆっくり発酵させます。
これぞ王道の発酵野菜。
キャベツの「ザワークラウト」
材料
キャベツ(紫、緑どちらでも) 1玉
塩 キャベツの重さに対して1.5%
レーズン 適量
レーズンの糖分が発酵を促進して、味わいも豊かに。入れなくても大丈夫
作り方
1 キャベツを千切りにする。芯の部分も細く切る。発酵しやすくするため、表面積が多くなるよう細かく切る。
2 塩をまぶし、全体をよく揉む。カットしたキャベツ全体に塩がいきわたるよう、丁寧に混ぜ合わせる。
3 清潔なビンやホーロー容器などに入れて、ふたは軽くのせる程度にする。塩の浸透圧によってキャベツから水分が出て、そのなかで乳酸菌が発酵する。
4 その後、なるべく水分につかるように重石(おもし)をするか、毎日かき混ぜて、表面をギュッギュッと押しておく。20℃くらいの環境なら2~3日で発酵がはじまり、10日ほどで食べごろになる。好みでハーブやスパイスを加えてもよい。
キャベツを白菜に代えて、にんにくや唐辛子を足せば無添加の手作りキムチも作れます。